わっしーのつぶやき 札響定期に行ってきました。
6月19・20日に行われた札響定期。私は19日の演奏会を聴きに行きました。会場は札幌文化芸術劇場hitaru。この日のプログラムはシューマンのピアノ協奏曲とマーラーの交響曲第4番。指揮は川瀬賢太郎、ピアノは1998年生まれの藤田真央、ソプラノはメゾソプラノの福原寿美枝。特筆すべきは東京音楽大学を卒業したばかりの藤田真央君。一言で評すならば彼は天才だ。特に音が美しい。今回のプログラムは「詩」、「物語」がテーマだと思う。シューマンは恋愛小説、マーラーは天国の神様の物語と、私は勝手に解釈した。その恋愛小説を彼は見事に表現して見せた。曲を聴きながら青春時代の恋愛が脳裏に蘇った。いつもは専門家ぶって聴いてしまうのだが、今日は音楽を素直に堪能できた。また、指揮者の川瀬君は若手の有望株と目を付けている。楽員への要求はわからないが、いままでの札響の弾き方と違うと思った。60、70年代の模倣とも受け取れるが、ドイツ節をたっぷりと効かせてくれて、札幌の姉妹都市ミュンヘンフィルを聴いているようで大満足。それにしても客は正直だ。シューマンの後の嵐のような拍手は、天才の出現を祝うかのようだった。マーラーとしては小型のオケで演奏できる第4交響曲。演奏上のミスはプロでも起こりうるが、そんなことは気にならないほど今日のコンサートに満足した。